エバートン戦術観察日記

プレミアリーグに所属するエバートンを戦術的に分析するブログです!

19/20 PL 第2節 ワトフォード 戦

 

今回は第2節 ワトフォード 戦について書きます。ワトフォードはプレッシングからのショートカウンターが得意なチームという点でエバートンに似ているという印象があります。

今回私が注目していたのは、第1節のクリスタルパレス戦の記事(https://maedanoma.hatenablog.com/entry/2019/08/16/224306)にも書いたように、人数を合わせてプレッシングされた時のエバートンのビルドアップです。クリスタルパレス戦では相手が高い位置から人数を合わせてプレスするということはなく、数的優位を作りながら比較的簡単にミドルサードあたりまでボールを運べていました。ワトフォードはそうはいきません。昨シーズンはそういう相手に対しては無理せずロングボールを蹴っていたのでシウバ政権2シーズン目ではどう対応するか見ものでした。

 

試合総括

フォーメーション

 

怪我で出場が心配されたゴメスでしたがメンバーに入ってしました。シュナイデルランの出場停止でその枠にグバミンが入ったところ以外は第1節と変わらず。

 

試合内容

前半開始10分、ディニュのロングボールからベルナルジが一人でフィニッシュ!エバートンは昨シーズン後半、調子は良かったですが、セットプレーからの得点が多く流れの中からの得点が少なかったと思うので、今シーズン最初のゴールが流れの中から決まって良かったです。

しかしここからはワトフォードが少し優勢という感じで試合が進みます。相手CKからのヘッドがポストを叩くシーンもありましたが、後半途中までは危なげない戦いをしていたと感じます。後半の途中から相手のGK、CBからのロングボールをミナとディーニーが競合い、その裏でウェルベック、グレイとホルゲイト、キーンが2対2になる場面が何度かありました。その流れで、GKと1vs1の決定機を作られるシーンがありましたが、ピックフォードのスーパーセーブでなんとか防ぎました。

一方、攻撃陣も劣勢の中要所でカウンター、セットプレーから決定機を作っていましたが、決めきれず...

ですが、最終的に2試合連続クリーンシートを達成できたことは守備陣の自信にもつながったと思います。特にミナは昨シーズンはサブであったながらも、今シーズンの2試合は攻守両面で多大な貢献していると思います。

 

選手評

ゴメス:
攻撃面ではもちろんのこと、高い位置からのプレスでチャンスを作るなど守備面でもいいプレーをいくつも披露していました。守備時にファウルが少なかったのがショートカウンターにつながったと思います。
一方、カウンター時の守備で簡単に入れ替わられることがあり、そこ最悪いつものファウルで止めてくださいよという場面も。
 
グバミン:
ゴメス同様攻守両面で活躍していました。守備ではまだシステムに入りきれてない部分を感じますが対人守備の強さは随所で見せていたと思います。また攻撃面ではダイアゴナルなパスで攻撃を展開する場面もありました。しかし、ボールロストとパスミスが多いのが玉に瑕。

コールマン:
左SBもできる。切り込んでシュートまで打っとった。すごすぎる!

キーン、リシャリソン:
決定機!!!!

 

注目ポイント

ハイプレスに対するビルドアップです。最初に書きましたが、昨シーズンは無理せず、ロングボールを蹴っていましたが果たして・・・
下に添付した動画の一番最初の綺麗にハイプレスをかわしたシーンをピックアップします。
このシーンではスペースを連鎖的に使ってシステマチックなビルドアップになっていてとても美しかったです。

まず、「綺麗にかわす1」の動きで相手SHを下げ、相手CFを開かせ、真ん中の数的優位のスペースを作ります。そして、「綺麗にかわす2」で真ん中の数的優位を利用し、相手に後手に回らせ、ゴメスがフリーで前を向ける状況を作り出しました。

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綺麗にかわす1

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綺麗にかわす2

他のシーンでは、うまく相手SHの裏のスペースにいるSBを使っていました。
昨シーズンよりピックフォードのパスがうまくなっているような気が、しかも右足。(気のせい?)
もちろん! しっかり観客席に打ち込んでいるシーンもありました!笑
また、CBがミナになってことで、ズマなら簡単にGKに返すようなところでもスキをみてCHにパスを通すようなシーンもありました。昨シーズン安定した守備を見せていたズマが抜けたことで少し不安でしたが、ビルドアップの面ではミナが随所にうまさを見せていますし、2試合連続クリーンシートなので結果として良い方向に進んでいますね。

 

まとめ

第1節も含め確実にビルドアップのところが昨年よりよくなっておりビッグ6との試合が楽しみです。次は、アストンビラ戦。
ビラはトッテナム戦をみた感じ、エバートン戦でも低い位置でから繋いで行こうとすると思います。また、トッテナム戦で点を取ったときのようにカウンターに迫力がある(特にマギン)チームなので、後半オープンな試合展開になる前に、相手のビルドアップをハイプレスで捕まえて早い時間帯で先制点を奪えればなと思います。アストンビラ戦ではプレッシングに注目してみていこうと思います!