エバートン戦術観察日記

プレミアリーグに所属するエバートンを戦術的に分析するブログです!

19/20PL第19節エバートンvsバーンリー ~アンチェロッティの初陣~

アンチェロッティになっての初陣。
私はアンチェロッティが監督をしていたチームでちゃんと試合を見たチームはナポリだけでナポリみたいなサッカーをするといいなぁと思いつつ楽しみにしていました。

試合総括

フォーメーション

まさかの右SHシティべでTwitterエバトニアンがざわついていました。
もちろん予想はできませんでしたが、ナポリの試合見ているとあり得るなという印象でした。理由は注目ポイントに書きます。

試合内容

エバートンがボールを支配する形で試合が進みました。
シウバ時代とはビルドアップの形などが異なっていって、中央から楔が入っていい形になるシーンも何度か見られました。
バーンリーもセットプレーから決定機も何度かありましたが、お互いに決めきれず0-0のまま試合が進みました。
が後半79分にシティべのクロスからDCLがダイビングヘッドでゴールを決め、アンチェロッティの初陣を勝利で飾りました。

 

注目ポイント

・可変ビルドアップ

・右SBシティべの狙い

可変ビルドアップ

エバートンはボール非保持時はフォーメーションにあるよう442で、ボール保持時は3421でした。
対してバーンリーはボール非保持時、基本442ですがエバートンビルドアップ時のプレスではバーンリーのプレッシングのルールにより、エバートンがビルドアップしやすい状態になっていました。

以下バーンリーのプレッシングのルールでポイントになった部分です。
1. マンマーク近い形でプレッシングを行う
2. 2FWはCHに対してプレスバックを行う

エバートンの右SBコールマンがボール非保持時のみ3CBの右として振る舞っていました。バーンリーはマンマークに近い形だったので左SHマクニールはCBコールマンの5mくらいにポジションを取っていました。しかし、左SBテイラーはシティべとリシャリソンを気にしていたのでそこまで高い位置を取れず、マクニールとテイラーの間のスペースが大きく空いてしまうことが多く、シグルズソンやリシャリソンがそのスペースで楔を受けるシーンが何度から見受けられました。
また、コールマンに対してはマクニールが近い位置取りをしていましたが、バーンリーの2FWはミナとホルゲイトにぴったりつく形ではなく、中央から運ばれないようにエバートンのCHに対してカバーシャドウを行ったり、プレスバックを行なっていました。
そのため、左に開いたホルゲイトへのプレスが遅れることが多く、ホルゲイトがミドルサードの高い位置までドリブルで運び、数的優位を作って崩すシーンが見られました。

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エバートンの可変システムによるバーンリーディフェンスのの綻び

右SHシティべの狙い

1. スピードに乗った状態でのクロス
2. ビルドアップでのコールマンとの入れ替わり

まず1ですが、ナポリ時代には左でオーバーロードを行なって右にできたスペースにスピードがある選手(ナポリならカジェホン)が走り込んでクロス、シュートというパターンがあったのでそれに近い形を狙っていたんだと思います。実際にスペースに走り込んがシティべが受けてニアポストまで運んだり、クロスから決定機を作る場面が見られました。
2については、ビルドアップ時にコールマンが3CBの右となりますが、
シティべが幅を取りつつも少し低い位置に降りてビルドアップのパス回しに参加した際にコールマンがパス&ゴーでインナーラップしたり、そのままドリブルで持ち上がるシーンが何度かありました。その時にボールを奪われたりした場合に、右SHは右SBとしてのディフェンスをする必要があります。

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コールマンインナーラップ(ボールの動き黒点線)

この2点からシティべを右SHにしたのではないかと思います。

 

まとめ

最初にアンチェロッティになってナポリみたいなサッカーしたらいいなと書きましたが、ナポリみたいなサッカーしていました!ジェネリックナポリ
もう新しいことばかりで見ていてめちゃめちゃ面白かったです!
また、アンチェロッティのサッカーで各選手の長所がより生かされているように感じました!
コールマンがマンチェスターシティのウォーカーのようなタスクで新境地を開拓しそうやし、シウバ政権ではトップ下で活躍しとったシグルズソンがCHでいいプレーをしたり、ボールを持つ時間が増えて早いパスを出せるミナが生きたりなど...
これからのエバートンが楽しみです!!!
Forza Everton!!!